工期はどのように決まるのか?建築規模と期間のあれこれ

2018.02.19

あらかじめタイムリミットが定められたプロジェクトにおいて、計画した工期が伸びるのは望ましいこととはいえません。そもそも工期とはどのような要素を反映して決まるのか知っておくことは、計画通りの建築物を完成させるうえでは欠かせない知識です。工事着工から施工までの流れをご紹介します。

工事着工から竣工までの流れ

建築確認済証を取得すると工事を着工することができます。着工までに地鎮祭や近隣住民への工事挨拶などを済ませておきます。まずは工事する範囲を囲い、作業員詰所や工事看板などを設置します。建物配置の確認をして、基礎工事のスタートです。建物を支える地盤状況により、補強工事が必要になる場合があります。補強工事では何十メートルと杭を打つこともあり、工事期間が長くなることがあります。基礎が完成すると、建物本体の棟上げです。屋根、外壁を仕上げると、ほぼ建物外観ができあがります。その後、建物内部の天井、壁、床を仕上げ、設備機器や家具を取り付け、外構を仕上げて完成します。行政や施主様の検査を行い、竣工を迎えます。

工期はなにが理由で変わるのか

工期はおもに建物の大きさ、基礎及び補強工事の内容、外構面積によってかわります。基礎及び補強工事では、何十メートルと杭を打つ場合は工事期間が長くなります。これはその土地、その土地の地耐力と呼ばれる地面下の状況と、その上に建つ建物の重さで決まります。設計時に地盤調査を行いますが、事前に近隣の地盤データを入手できれば、おおよその補強工事内容は想定できます。また、基礎工事や外構工事は天候にも左右されます。冬場は気温が低いため基礎コンクリートが乾きにくく、時間をおく必要がありますし、外構工事期間に天候が悪いと延期せざるを得ないようになります。建設工事はひとつひとつ手作りですので、職人さんがいないと何も進みません。元請建設会社は各職人さんのスケジュールをとりまとめますが、職人さんが予定通り作業をするためには、仕上げの色など決められた期日までに決定をしないと進みません。どんな建物に仕上げたいかを、カタログや写真で事前にイメージしておくと、スムーズに工事が進みます。

工期を短縮するためには?

その土地ごとの地耐力は変えることができません。地盤補強工事を短縮するには、できる限り軽い建物とすることが望ましいです。鉄筋コンクリート造より鉄骨造、鉄骨造でも軽量鉄骨造、そして木造と建物は順に軽くなります。工事は現場でひとつひとつ手作業ですが、事前に工場で必要部材を加工し、現場では組み立てるだけとすると工期が短縮できます。事前に工場で部材を製作することを「プレファブリケーション」いわゆる「プレハブ」といいます。複雑な仕上げは見栄えがよいですが、長い工期を要することが多いです。できる限りシンプルに仕上げると工期は短縮できます。建物の顔となる玄関周りや人の出入りが多い部分など、こだわりのあるポイントには工期をかけ、その他はシンプルに工期を短くするという様なメリハリをつけるとよいでしょう。




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