地域包括ケアシステムにおける訪問看護

2020.03.17

諸外国を上回るペースで進む高齢化を受けて、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降、国民の医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれています。この2025年を目処に、住み慣れた地域で自分らしく生活を続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるシステムを地域包括ケアシステムといいます。

地域包括ケアシステムは介護保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが望まれています。 「地域」とは中学校区を単位として、おおむね30分以内に必要なサービスが提供されるようにと想定されていますが、人口や道路事情、すでに整備されている施設配置をふまえ、各市町村は独自の考え方で「地域」をとらえています。

医療と介護の連携について

病気になっても住み慣れた地域で生活を続けるためには、地域における医療・介護の関係機関が連携して、包括的かつ継続的なサービスの提供を行うことが必要です。病院やクリニックといった医療機関をはじめ、急変時の一時的な入院の受け入れを行う在宅療養支援病院・診療所、服薬管理や点眼を実施する訪問看護事業所、介護サービス事業所が連携する必要があります。医療機関、介護サービス事業所、訪問看護事業所とそれぞれの連携を束ねるのは、地域包括支援センターの役割です。関係者から得られた情報を集約、適時適切な支援方針を考える取り組みが期待されます。

高齢になると長期療養が必要な慢性疾患を発症する方も多く、医療と介護の両方からアプローチしていくことにより、きめ細やかな支援を実現できます。

地域包括ケアシステムにおける訪問看護

地域包括ケアシステムでは、地域包括支援センターを中心として医療機関、介護サービス事業所、訪問看護事業所が連携をしながら、それぞれの役割を全うしなければなりません。そのなかで訪問看護事業所は医療と介護をつなぐ役割が求められています。

病院から在宅への流れの中、平成30年度の介護報酬改定では中重度の要介護者の在宅生活を支える体制をさらに整備するため、ターミナルケアの算定が多い事業所に新たな加算区分が設けられたほか、24時間対応体制のある訪問看護事業所からの緊急時訪問に加算がされました。今後も訪問看護事業所の量的な拡大とともに、機能の拡大、質の向上が求められていくことでしょう。




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