屋上庭園への大和リースの取組みをご紹介します。
ニーズにあわせて、新しい緑化空間
商業施設では、地上とは別に、子どもたちが安心して遊んだり、快適なひとときを過ごしたりできる庭園があることで、来店の動機づけを図ることができ、近隣の施設との差別化が図れます。また、環境にやさしい企業というブランドイメージの醸成にも役立ちます。介護医療施設では、高齢者などに癒しや生きる力を与える「植物介在療法」としての効果も期待できます。
当社環境緑化事業部・事業部長の千田文二郎は、屋上庭園を含めた、緑化事業の今後について、「屋上や壁面は、特に都市部を緑化するための【緑の居場所】として大変有効です。
しかし我々は、もう一歩踏み込んで、そこに緑があることによって、何が生まれるのか。緑が、社会や人間にもたらしてくれる価値を明確にしたいと考えております。例えば、商業施設では、来客数や売上げが増加し、医療介護施設では、癒しの効果が実証されています。つまり、緑は人を快適にし、ゆえに人が集い、結果として、その施設の、その企業の、その街の価値が上がるということを、積極的に提案していきたい」と語っています。
癒やしパワーを活かすリハビリテーション・ガーデン
医療法人社団仁和会 神野病院(兵庫県姫路市)
開業50余年の医療法人社団仁和会神野病院では2016年10月3日に開院した新病院の屋上に、緑あふれるリハビリテーション・ガーデンを設置しました。屋上への負担を軽減し、土壌の厚みを自由に選択できる「D’sガーデンシステム」を採用し、樹木だけでなく季節ごとに植え替える草花もたっぷり植栽、菜園スペースも設けています。緑を見たり触れたりすることで患者さまの癒やしのスペースになります。また、開放感あふれる屋外のメリットを活かして、季節を感じながら歩行リハビリなどに取り組んでいただけるよう、歩道やスロープ、階段を設置。実際に仕様された患者さまからも好評をいただいています。周囲からも屋上の緑が見え、病院の景観向上にも貢献しています。
パーゴラやベンチなど休憩場所
芝生や季節の草花がいっぱいの屋上庭園
階段やスロープは歩行リハビリにも使用
[DATA]
緑化面積 | 340m2(102.85 坪) |
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商品名 | D’sガーデンシステム |
入居の高齢者が生きる力を取り戻す老人ホームの屋上庭園
高齢者に上質で快適な住まいを提供するパナソニック エイジフリーサービス株式会社では、有料老人ホーム2施設の屋上庭園の整備を実施。当社が東京農業大学農学部教授・浅野房世氏の監修により、施工しました。
有料老人ホームの屋上庭園は入居を希望される高齢者が選ぶ際に、感動を与え、入居後の暮らしの質を向上させ、利用者の尊厳を維持してご家族に誇りを与えるという使命を満たすことが求められます。
庭園のコンセプトは「ときを紡ぐ庭」。懐かしい風景に出会うことで思い出を紡ぎ、日々変化する自然から気持ちのよい刺激を受けて、心身ともに癒されること。そこで日常を過ごすことで、自分らしさや生きる気力を取り戻せること。このコンセプトは植物による園芸療法と思い出による回想療法を合体させたところから生まれたものです。配するのは風土にあった日本の花々で、無理なくメンテナンスができることも考慮されています。
「リハビリ庭園 花観音の庭」―エイジフリー・ライフ大和田(大阪府門真市)
建設当時から利用者の祈りの対象として屋上に観音像が安置されていました。「ときを紡ぐ庭」のコンセプトに基づき、屋上の高所感を和らげながら、デザインされたのが「花観音の庭」です。
ポイントは
- 緑に囲まれた農と花の風景
- 祈りの場への散歩空間
- 水の活用
の3つで、これらの手法を取り入れて、「大地に根付く安心感」と「なつかしい村の景観」が演出されています。
農と花の風景を採り入れたゾーン
懐かしさの感じられる空間。中央には四季の植栽を配置。外周植栽で心地よく囲まれた菜園では、苗の植え付け、水やり、収穫など土に触れ、植物と関わることで、健康の維持や機能回復を図ります。
祈りの庭ゾーン
祈りの場への散策空間。農と花の風景ゾーンから観音様にお参りする道があります。大小の平らな自然石を細長く敷きつめた小路の周囲には季節の花々と一筋の小さな水の流れが設けられています。利用者が観音様に毎日参ることで運動や気分転換につながります。
「リハビリ庭園 天の川」―エイジフリー・ライフ星が丘(大阪府枚方市)
西側に開けた立地で眺望がよいため、高所の不安定感を和らげる工夫をしています。ここでは、夏まつりに屋上庭園を盆踊りの場所として使用するため、大きな広場を確保することと、夜の使用を考慮しています。
ポイントは
- 四季の植物を五感で楽しむ
- 夜間の利用に供する
- 朝日と夕日を楽しみ、月を鑑賞する 「ときの移ろいが感じられる庭」
がデザインされています。
農と花の風景を採り入れたゾーン
四季の庭や菜園、心落ち着くホワイトガーデン、花のトンネルなど表情豊かな植物を愛でながら、散策を楽しむ空間。菜園では土に触れ、花や作物を植えて育てて、収穫の楽しみを味わいます。植物や土、人々との触れ合いが心に潤いをもたらし、健康維持の一助となります。
花のトンネルは、初秋になると萩が見ごろに。
集いの庭ゾーン
盆踊りに集い、夕刻からの散策を楽しむ場。夏祭りでは盆踊りの輪を囲み、祭り気分を満喫します。日常は広場の周囲のベンチで休憩しながら散策を楽しみます。夏はベンチ際からミストを散布し、涼しさをつくります。広場の舗装に蓄光石(夜になると光を受けて発光する舗装材)が天の川のように輝き、夜の散歩に誘います。庭への入り口には星が丘の名前にちなんで、太陽、月、星の描かれた方位オブジェが設けられています。
天の川のように光る蓄光石
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