宮城県石巻市 アリス保育園
東日本大震災の津波で浸水被害を受けた石巻市の保育園が、2年の年月を経て新しい場所に建設されました。2012年10月の受注で翌2013年4月の入園式に間に合わせる厳しい工期の案件でしたが、当社仙台支店の各部署が力を合わせ、ご希望通りの期日に完成。ピンク色の真新しい園舎に子どもたちの笑顔があふれています。
工期の厳しさに覚悟を決めて契約
アリス保育園は、震災時に津波の被害をうけたことから、かねてより津波の心配がない安全な地域への移転を計画し、元の場所からやや離れた須江地区に条件を満たす土地を確保。大手住宅メーカーで建設を予定したものの、納期の問題などで契約に至りませんでした。そこで、高齢者住宅の見学会に参加されたことのある当社に引合いがありました。
2012年10月末のことです。同保育園理事長の木村強行氏のご要望は「震災後で多くの園児が待機状態となっているため、ぜひとも2013年4月6日の入園式に間に合わせてほしい」というものでした。厳しい納期に、営業、工事、設計部門で意見が分かれる場面もあり調整を要しましたが、最終的に木村理事長の想いや待機園児の期待に応えるべく、決意をもって契約。翌2013年1月7日に着工しました。
全部署が連携し、入園式前日に引渡し完了
「当初の予定では4月22日竣工となっていましたが、なんとか日程を詰めてほしいとお願いしました。営業担当の伊藤さんには、やります! できます! とつねに言っていただき、頼もしかったです」と木村理事長。一方では短工期でも〝手作り感〟や〝温かさ〟など木村理事長の大切にされていたイメージを重視。例えば、屋根形状でも工期が短くてすむフラット屋根という案も出ましたが、夢を感じる三角屋根を採用しています。工事期間中、一番多い時には40~50人が現場に入るなどして、引渡しを4月5日に完了。翌6日に入園式が行われました。「仕上がりも期待以上で、ノウハウのある会社の対応力は違うと改めて思いました」と木村理事長にご満足いただくことができ、また地域の園児・保護者の方々にも喜ばれています。
[DATA 施設の概要]
敷地面積 | 1,499.01m2(453.45坪) |
---|---|
延床面積 | 583.44m2(176.49坪) |
構造規模 | 軽量鉄骨造 平屋建 |