障がい福祉計画

平成18年(2006年)にスタートした「障がい福祉計画」。障がい者支援の具体的なサービス提供体制が示される重要な計画です。しかし「名前は聞いたことがあるけれど、どんな内容なのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、現在実施されている「第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画」を解説し、障がい福祉計画についての理解を深めていきます。

老人ホームを経営する場合、何より先に建物を建設する必要があります。
「施工会社はどこでもいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、老人ホームの建設において、設計・施工会社選びは重要です。
では、設計・施工会社はどのように選んだら良いのでしょうか?

第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画について

障がい福祉計画では「障害者総合支援法・第88条」に基づいて、都道府県・市町村が障がい者支援の計画を定めます。そして、現在実施されているのが「第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画」の作成です。

■第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画とは

「障がい福祉計画」は、平成18年度の「第1期障がい福祉計画」から、3年ごとに実施されています。30年度~32年度は「第5期障がい福祉計画期間」に当たります。なお、30年度~32年度より、法律改正に基づいて障がい児福祉計画の作成も実施されることとなり「第1期障がい児福祉計画」の作成もスタートしました。

■第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画が目指すこと

障がい福祉計画・障がい児福祉計画では「障がい者・障がい児への支援を目的に、サービス提供体制の計画的な構築の推進」を目指します。具体的に、厚生労働省では成果目標を以下の5点に定めています。

  1. 福祉施設の入所者の地域生活への移行
  2. 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築
  3. 地域生活支援拠点等の整備
  4. 福祉施設から一般就労への移行等
  5. 障害児支援の提供体制の整備等

障がい福祉計画におけるトレンド事業の概要

障がい福祉計画では、どのような考え方のもとで、具体的にどのような支援事業が行われているのでしょうか。特に支援事業は非常に多岐にわたっていますので、1つずつ確認していきましょう。

■サービス提供体制についての基本的な考え方

第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画におけるサービス提供体制の確保に対して、厚生労働省では以下の4点を基本的な考え方としています。

  1. 全国で必要とされる訪問系サービスの保障
  2. 希望する障害者等への日中活動系サービスの保障
  3. グループホーム等の充実及び地域生活支援拠点等の整備
  4. 福祉施設から一般就労への移行等の推進

■障がい福祉計画におけるトレンド事業

上記のような考え方に基づき、第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画では、以下のようなサービスが見込まれています。

  • 福祉施設から一般就労への移行など
  • 訪問系サービス
  • 生活介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援(A型・B型)、就労定着支援、療養介護、短期入所(福祉型・医療型)
  • 自立生活援助、共同生活援助、施設入所支援
  • 相談支援
  • 障害児への通所支援、入所支援、相談支援等
  • 発達障害者等に対する支援

2018年には「第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画の策定」以外にも、個別サービスの見直しや改正障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律)も施行され、以下のような新サービス創設ほか既存サービスの充実もおこなわれました。これらは、今後の事業トレンドを左右することが予想されます。

  • 障害者の自立生活援助や就労定着支援(就労継続支援)
  • 補装具の貸与制度
  • 放課後等デイサービスの質の向上
  • デイサービスから共生型サービス事業所への転換
  • 在宅障害者への訪問サービス拡充

国としての課題と施策の方向性

障害福祉施策はどのような社会背景のもとで、どのような方向性で課題の解決に取り組んでいるのでしょうか。最後にこれらをチェックしていきましょう 。

■障がい者・障がい児は年々増えている

内閣府の資料「参考資料 障害者の状況(基本的統計より)」によれば、身体障害児・者(在宅)、知的障害児・者(在宅)は年々増加。精神障害者(外来)数については、2008~2011年にかけては横ばいであるものの、2014年にはおよそ70万人増加の361万1,000人となりました。そのため、障がい者・障がい児の方々に対する福祉の増進と、自立した日常・社会生活を営むことが可能な環境の整備が、引き続き国の大きな課題となっています。

■施策の方向性

国としての施策の方向としては、障がい者の定義が見直され「地域社会における共生」「合理的な配慮」「雇用促進」に関する指針が示された2011年8月施行の「障害者基本法改正」をはじめ、2012年施行の「児童福祉法改正」、2016年施行の「障害者差別解消法成立」「障害者雇用促進法改正」、2016年の「発達障害者支援法の改正」そして、2018年施行の「障害者総合支援法及び児童福祉法の改正」があります。これらは第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画の策定の背景となるもので、実際に以下に示す「障害福祉計画・障害児福祉計画の基本的理念」に反映されています。

【障害福祉計画・障害児福祉計画の基本的理念】

  1. 障害者等の自己決定の尊重と意思決定の支援
  2. 市町村を基本とした身近な実施主体と障害種別によらない一元的な障害福祉サービスの実施等
  3. 入所等から地域生活移行への移行、地域生活の継続の支援、就労支援等の課題に対応したサービス提供体制の整備
  4. 地域共生社会の実現に向けた取組
  5. 障害児の健やかな育成のための発達支援

まとめ

現在、文化芸術活動・スポーツ等の振興を通じた、障害福祉分野への関心も高まっています。今回ご紹介した「第5期障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画」をはじめ、障害福祉政策の実施や見直しも、引き続き国を挙げて実施されることでしょう。この機会に私たち1人1人も、障がい福祉について考え、意識を高めたいですね。




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