■屋上緑化と効果
■屋上緑化の作業別費用目安
・トレー式セダム緑化
・芝生の張り込み
・庭園緑化
・水やり設備
・クレーンなどを使用しての荷揚げ
■屋上緑化の費用を補助する制度
・融資が受けられる
・助成金がある
・苗木配布や技術指導、助言
■屋上緑化によって削減できる費用
・電気代節約
■まとめ
■屋上緑化と効果
屋上緑化は施設の屋上に防水などを施し、植物を植えて緑地にすることです。屋上緑化の効果には、以下のものが含まれます。
- ヒートアイランド現象の緩和
- 施設の省エネ
- 大気浄化
- 都市景観の向上・緑とのふれあいが増える
ビルなどの屋上がタイルやコンクリートの場合、気温以上に熱を持ってしまいます。しかし屋上緑化を行った場合、ヒートアイランド現象の緩和に繋がると、国土交通省による調査結果が出たため、多くの企業が取り組むようになりました。省エネ・大気浄化・都市景観の向上など、屋上緑化にはさまざまなメリットがあり、普及活動も進んでいます。
■屋上緑化の作業別費用目安
費用はあくまでも目安です。
屋上の広さや立地、設備の品質などによって金額は大きく変わるため、見積もりを取ることが大切です。
・トレー式セダム緑化
≪費用目安:1㎡あたり2万円前後(設置面積100㎡想定時)≫
義務緑化で多く使われるトレー式のセダム緑化は比較的に低コストで緑化することが可能です。設置場所の条件によって価格が変わる点は注意が必要です。
・芝生の張り込み
≪費用目安:1㎡あたり2万円前後(設置面積100㎡想定時)≫
屋上緑化において一般的な芝生の張り込み費用は、1㎡あたり2万円前後が目安です。植物の種類やデザインなどにより、費用は大きく変動します。
・庭園緑化
≪費用目安:10万円前後(設置面積100㎡想定時)≫
屋上の土を留めておくため、レンガなどの見切り材を設置する必要があります。費用は1㎡あたり10万円前後です。使用する資材やデザインなどで料金が前後する点に注意しましょう。
・水やり設備
≪費用目安:要見積≫
芝生などを生育するため、水やりは欠かせません。広い屋上である場合、自動潅水装置やスプリンクラーなどの水やり設備が必要です。土地の広さによってスプリンクラーや潅水装置の系統数に違いが出るため、専門業者に見積りを依頼しましょう。
・クレーンなどを使用しての荷揚げ
≪費用目安:要見積もり≫
エレベーターがないなどの理由で屋上までの資材運搬が困難である場合、クレーンなどを使用して荷揚げする必要があります。荷揚げ費用は施設の高さや荷揚げスペースの広さなどで費用が大きく変わるため、綿密に計画を立てましょう。
屋上緑化をおこなった後には植栽のメンテナンスが必要な場合もあります。
設置している植栽の種類や数量によって金額が変動するため、屋上緑化を行う前に専門業者へ見積を依頼するようにしましょう。
■屋上緑化の費用を補助する制度
屋上緑化を行うためにはある程度の費用が発生するため、自治体が費用を補助してくれる制度があります。ぜひ利用を検討しましょう。
・融資が受けられる
屋上緑化の費用を融資してくれる制度があります。対象者は中小企業事業主であったり、個人宅であったりなどさまざまです。
・助成金がある
屋上緑化により、助成金を受けられる自治体の取り組みがあります。一例として埼玉県の事例をみていきましょう。不特定多数が利用する民間施設であること・緑化面積100㎡以上であることなどの条件をクリアした際に、補助率3分の2、補助限度額1,500万円の助成が受けられます。自治体によって条件や助成金の額は変わるため、問い合わせてみましょう。
・苗木配布や技術指導、助言
自治体によっては、屋上緑化に使えるセダム類、芝生、ヘデラ類、ササ類、ツツジ類など、簡単に生育できる植物を配布してくれます。それに合わせて技術指導を受けられるケースもあるため、屋上緑化についてわからない場合は積極的に助言を受けることをおすすめします。
■屋上緑化によって削減できる費用
屋上緑化には費用がかかるものの、長い目でみればコスト削減に繋がります。屋上緑化によって削減できる費用をみていきましょう。
・電気代節約
屋上緑化をすると、屋根の断熱材の仕様によりますが、電気代の節約が期待できます。夏季は建物内の室温上昇を防ぎ、冬季は保温効果で室温を保てるとの調査結果は見逃せません。屋上緑化には、建物に断熱材を使用したと同様の効果が期待できます。結果として冷暖房の軽減に繋がるため、電気代削減が可能です。
■まとめ
屋上緑化をするためには多くの工程があり、それぞれに費用がかかります。屋上緑化を普及させるため、自治体によっては融資や助成金などのサポートがあります。制度を利用して、費用を抑えつつ屋上緑化に取り組みましょう。