老人ホームの種類と違い

2018.01.31

高齢化社会が進んでいる現在、高齢者を介護サービスでいかに支援するかが課題になっています。高齢者で自立した生活ができないケースも増えています。その一方でこのような自立できない高齢者を受け入れる老人ホームの絶対数が不足しており、老々介護に代表されるような家族の負担が大きい現状があります。
例えば特別養護老人ホームの入居待ちの高齢者は、日本全国で29.5万人といわれています。高齢者の割合は今後ますます増え、要介護の方も増加すると見込まれています。介護施設の運営は今後必要になってくるでしょう。高齢者関係の施設の建設・運営を検討している方のために、どのような種類の施設があるのかについて、簡単に紹介します。

老人ホーム室内イメージ

住宅型有料老人ホーム

生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。介護が必要となった場合、入居者自身の選択により地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら有料老人ホームの居室での生活を継続することが可能です。

居室は原則個室であることとなっており、面積は13平方メートル以上でなければなりません。ただし廊下幅の緩和を受けるなどの特殊な条件が加わると18平方メートル以上など条件が異なるため、確認をしておきましょう。細かなルールについては、地方自治体のなかで独自の規則を設けているケースもあるため設計前に確認をする必要があります。

介護付有料老人ホーム

介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。介護が必要となっても24時間常駐している介護スタッフが、掃除や洗濯など身の回りのお世話や食事や入浴・排泄などの介護サービスを利用しながら生活を継続することが可能です。介護サービスは有料老人ホームの職員が提供します。有料老人ホームの職員が安否確認や計画作成等を実施し、介護サービスは委託先の介護サービス事業所が提供するものもあります。

また、要介護者のみを対象とする介護専用型と、自立・要支援者も入居ができる混合型があります。

介護付有料老人ホームを設計する場合、建設基準の基本は住宅型有料老人ホームと同じですが、都道府県や市町村(地域密着型の場合)からの指定を受ける必要があります。

住宅型、介護付とも、それぞれの有料老人ホームによって設備の内容は異なります。例えばご家族や入居者同士の談話のできる共用スペースを広めに設けたり、図書室や懐かしい品を集めた思い出ルームなどを設置しているところもあります。

近年注目を集めるサービス付き高齢者向け住宅

そのほかに高齢者向けの住宅として注目を集めているのが、サービス付き高齢者向け住宅です。

サービス付き高齢者向け住宅は介護施設というよりも、高齢者に特化した賃貸住宅といった趣です。このため、施工に関するルールは有料老人ホームよりも緩めで自由度が高いです。まず居室の面積は25平方メートル以上になっています。原則すべての居室にキッチンやトイレ、収納スペース、洗面所、浴室を設置します。しかし一定の条件を満たしていれば、一部共用として設置することも可能です。有料老人ホームの場合、食事や健康管理などのサービス提供が義務づけられます。

一方サービス付き高齢者向け住宅の場合、義務ではありません。安否確認と生活相談のサービス提供が必要ですが、その他の運営方法は自由です。このように、どのような施設を運営するかによって建設内容も変わってきます。設計・施工業者などともよく相談をして、運営方法を検討しましょう。




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