機能性とデザイン性、環境配慮を両立した新事務所
モノトーンの外壁にシャープな印象のアクセントウォール。洗練された存在感を放つのは、2022年3月に完成した協和ファインテック株式会社の本社事務所です。設計・施工を大和リースが担当したこのオフィスは、機能性とデザイン性、環境配慮への工夫が込められています。
提案のカギ
- 空間イメージを分かりやすく伝える3Dパースや動画での提案
- 意匠へのこだわりに応えた提案力とデザイン力
- システム建築の品質と、ZEB Ready認証を取得した省エネ性の両立
「システム建築」と「建設DX」で効果的なアプローチ
協和ファインテック株式会社は、中国地方を拠点に産業機器や医療・環境関連機器の開発・製造を手がける総合機械メーカー。高度な技術力により日本全国だけでなく海外へも販路を広げています。事業の拡大と従業員の増加に伴い、岡山市内に ある本社事務所の新設を計画。大和リースがデザインビルド(設計・施工一括発注方式)による施設整備を担当しました。
当社の提案が選ばれたポイントは3つ。
①「システム建築」のメリットである品質・工期・コストのバランス。
② 先進技術を活用した「建設DX」によるデザイン。
③ 省エネ・環境対応や建物緑化のノウハウ。 これらが総合的に評価されました。
3Dモデルでイメージを共有し、ZEBに対応した快適なオフィスを提案
「スタイリッシュな新社屋を」というニーズに応えてデザインにも注力しました。外観はモノトーンで質感のある外壁に、斜めのアクセントウォールを提案。企業の新たな顔としての存在感を演出しています。各室ごとにタイルカーペットのデザインを変更したり、廊下にはイタリア製のスロップシンクを提案するなど、内装や設備にもこだわりました。
設計プランやデザイン提案に際しては、BIMによる3Dモデルや動画を活用。完成イメージをビジュアルでわかりやすく表現しました。
さらに、環境配慮の面では、一次エネルギー消費量を50%以上削減するZEB Readyに対応。外構や駐車場の緑化も提案するなど総合的に対応しました。機能性とデザイン性、環境配慮への工夫が込められた、快適な新社屋となっています。
建設DX
BIMを活用したデザイン提案
設計においてBIM※を活用した3Dモデルを作成し、提案や協議に活用することで、スムーズにイメージを共有できました。また、構造や細部の納まりの検討にも活用しました。
- プランやデザインを視覚的に伝える
- 色やディテールの変更にすぐ対応でき、イメージを共有できる
- 空間や動線を体験しているように確認できる
※BIM(Building Information Modeling)とは
コンピューター上に現実と同じ3Dモデルを構築し、設計や施工からコスト管理まであらゆる情報を入力することでリアルなシミュレーションが可能なワークフローです。
システム建築
基本性能に優れた「ダイワステップ」に印象的なデザイン性をプラス
細部にこだわりを採り入れた施設を提案しました。
緑化
建築とあわせて緑化を提案
必要な緑化率を確保するために、建物周辺の植栽に加えて「D’sグリーンパーキング」を設置しました。駐車場を簡単に緑化することができ、ヒートアイランド対策にも有効です。
省エネ
建物の省エネルギー性能を高めてZEB Readyの認証を取得
ZEB Ready 50%以上の省エネを達成
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支ゼロをめざす建物のことです。省エネ率50%以上で「ZEBReady」と定義されます。
[DATA]
所在地 | 岡山県岡山市 |
---|---|
敷地面積 | 970㎡ |
延床面積 | 952㎡ |
構造 | 軽量鉄骨造2階建(ダイワステップZEB) |
緑化面積 | 1,304㎡ |