



2024年4月、埼玉県東部の杉戸町に公民連携により整備された「ココティすぎと」がオープン。子育て支援や図書室、コミュニティ機能などを備えた複合施設と広場、都市公園から構成される、開放的な公共空間です。かつて小学校があったまちの中心に、多様な世代の「交流」と「にぎわい」を創出し、まちの新たなシンボルとなっている施設について紹介します。
提案のカギ
- 公民連携による子育てや創業、学びを支援する多機能な施設
- 町が大切にする歴史を反映した意匠デザイン
- 環境や防災の観点にも配慮した施設計画
公募型プロポーザルによる小学校跡地の活用
かつて小学校があった杉戸町の中心部。1967年の学校移転後の跡地には公園や公民館、子育て支援センターなどがありましたが、老朽化や利用率低下などの課題に直面していました。この課題に対応するため、杉戸町では跡地活用事業を計画し、「広場を中心とした、多世代が憩い、利活用できる公共空間」というコンセプトを策定。2021年6月に公募型プロポーザル方式で事業者を募集し、当社を代表とする企業グループが選定されました。

「ココティすぎと」の建物は、当社のシステム建築商品ダイワステップを採用。「蔵」をイメージした外壁は、かつて宿場町だったという町の歴史をふまえたデザインです。1階は図書室や多目的室、シェアキッチンなどさまざまな目的に活用できるコミュニティセンター。2階は子育て支援センターや杉戸町商工会が入居し、地域のまちづくりや子育ての拠点となっています。
施設の周囲にはフレキシブルに活用できる広場やテラス、インクルーシブ遊具や防災機能をそなえた中央児童公園が整備されています。
また、解体予定の敷地内建物を残し、にぎわい創出拠点「ふるとねテラス」として地元企業と連携しリノベーションする提案を実施。choinaca合同会社がテナントとして入居し、「しごと創造ファクトリー ひとつ屋根の下」を拠点に多彩な活動を展開しています。
学校跡地を活用し、新たなコミュニティの場として生まれ変わった「ココティすぎと」。まちのシンボルとして新たなにぎわいを創出していきます。

暮らしを支える施設がある。
集い、憩える空間がある。
笑顔がひろがる公園がある
複合施設「ココティすぎと」、シンボルツリーのある広場、緑豊かな中央児童公園、カフェやレンタルスペースのある「ふるとねテラス」。4つの要素で構成された公共空間を紹介します。

ココティすぎと






ふるとねテラス
ふるとねテラスには「しごと創造ファクトリーひとつ屋根の下」が入居し、地域のにぎわい創出を担います。
1階には「100棚商店街」と名付けられた貸し棚やカフェなどが設けられ、地域のビジネス支援と交流の空間に。
2階にはワークスペース、屋上にはテラスが設けられ、さまざまな活動やイベントも計画されています。



広場、中央児童公園
中央児童公園には、誰もが一緒に遊べるインクルーシブ遊具やサークル園路、キッチンカー用のスペースなどがあります。防災パーゴラやかまどベンチも設置され、地域の防災に貢献します。





[DATA]
所在地 | 埼玉県北葛飾郡杉戸町 |
---|---|
敷地面積 | 6,358㎡ |
延床面積 | 1,514㎡ |
構造 | 軽量鉄骨造2階建(ダイワステップ) |