介護老人福祉施設とは?気になる入居の条件やメリット・デメリットを解説

2021.02.12

介護施設の代表格の1つに「介護老人福祉施設」が挙げられます。一般的には「特別養護老人ホーム」として知られています。低料金で手厚いサービスを受けられるため、非常に人気があり、自治体によっては多くの入居待機者が居る施設となります。本記事では、「介護老人福祉施設」の気になる入居の条件などについて解説していきます。

介護老人福祉施設とは

介護老人福祉施設イメージ

介護老人福祉施設は介護を必要とする方のための公的な福祉施設です。月にかかる費用も1要介護度や施設によってと異なりますが15万円程度と比較的低価格といえます。
介護の内容は主に入浴・排泄・食事の介助や健康管理の世話です。終身にわたり入居し続けられる施設が多く、利用者本人や家族に対して心強い施設といえるでしょう。

入居条件は「要介護3以上」

入居条件は次の3つです。

  • 要介護3以上で65歳以上の方
  • 40歳~64歳で特定疾病を持つ要介護3以上の方
  •  特例で認められた要介護1~2の方

入居の条件は他の介護施設に比べて厳しいといえるでしょう。たとえば、要介護2の方は同居している家族がいる場合は認められません。

また、要介護1~2の方の場合、以下の条件であれば入居が可能なケースもあります。

・認知症や知的・精神障害など生活に支障をきたす症状がある
・家庭の事情(単身世帯や家族の支援が期待できない場合)で満足なサービスが受けられない

入居は申し込み順ではなく、緊急性の高い方を優先して入居させていく方針のため、長ければ年単位で待機するケースもあります。

待機している人数は自治体のホームページにアクセスしたり、直接施設に問い合わせてみることで知ることが可能です。 入居を検討している場合、検討している施設の待っている入居待機者の数を把握しておくことをおすすめします。




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介護老人福祉施設のメリット

次に、施設に入居する3つのメリットについて解説していきます。

●公的サービスのため費用が安い
入居一時金は発生せず、月々の利用料金も15万円程度であるため、民間の施設に比べると比較的安価といえます。
また、月々に発生する利用料金の半額相当が医療費控除対象です。毎月の支出自体は他の施設と変わらなくても納付する
所得税の負担が大きく減るため、結果的に費用は少なくなります。

●長期間の入所ができる
介護老人福祉施設は終身まで利用できる施設が多いため、長期入所したい方におすすめです。

●24時間体制で夜も安心
介護の度合いが高い方のための介護施設であるため、必要なときに適切な介護を受けられます。
24時間体制である施設が殆どで、夜間にも介護が必要な方でも安心です。

介護老人福祉施設のデメリット


次からは、施設に入居する際のデメリットを2つ紹介していきます。

●入居の条件が厳しい
2015年4月の制度改正で、要介護3以上であれば、優先して施設に入居できる内容になりました。
その反面、それまでは比較的入居できていた要介護2以下の方が入居しづらくなったのも事実です。認知症や家庭環境を考慮されるケースもあるものの、要介護2での一般入所は厳しいといえます。

●医療体制があまり整っていない施設もある
介護老人施設には看護師がいます。しかし、夜間の常駐は義務付けられていません。そのため、夜間は看護師がいない施設もあり、いざというときに入居者に対して医療行為ができません。
また、たんの吸引や胃ろうなどといった医療措置が日常的に必要な場合には、介護職員では対応できないとして退去となるケースもあり得ます。もっとも、入居者の医療の必要性が高まっているため、医療を充実させている施設も増加傾向にあります。

 
介護老人福祉施設の他にも、名称が似ている介護老人保健施設があります。両者の大きな違いは入居の目的です。その他の両者の違いをまとめると以下の通りです。

介護老人保健施設との違い

介護老人福祉施設の他にも、名称が似ている介護老人保健施設があります。両者の大きな違いは入居の目的です。その他の両者の違いをまとめると以下の通りです。

介護老人福祉施設 介護老人保健施設
利用対象者 65歳以上で要介護3~5 65歳以上で要介護1~5
サービスの内容 日常生活の身体介護 リハビリ・身体介護・医療ケア
費用の目安 月10万円~15万円程度 月10万円~20万円程度
入居期間 終身利用可能(例外あり) 約3ヵ月~6ヵ月まで
入居のしやすさ 数ヵ月~数年待ちのことも 比較的しやすい

 

■まとめ

 

本記事では、介護老人福祉施設の概要や入居条件・メリットデメリットについて解説してきました。介護老人福祉施設は民間の介護施設と比べても比較的安価で手厚い介護が受けられます。

ただし、条件が要介護3以上と厳しく人気も高いため、なかなか入れないのも実情です。そういった場合は、近くの介護老人福祉施設に申し込んでおき、待機中に民間の施設ややデイサービスを利用してみるのが得策です。



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