看取りの定義とは?看取り介護の種類・ターミナルとの違い

2021.02.12

自分や家族の人生の最期を考える時、看取りについて考えることも少なくありません。しかし、「看取りとターミナルケア(終末医療)の違いがわからない」「看取りは具体的に何をするの?」とお悩みの方も多いでしょう。本記事では、看取りの定義や看取り介護を中心に、尊厳ある人生の終え方について考えてみましょう。

■看取りとは


無理な延命治療などは行わず、高齢者が自然に亡くなられるまでの過程を見守ることを「看取り」と呼びます。
元々は介護をするうえでの世話・看病など、患者を介護する行為そのものを表す言葉でした。しかし、現在では、介護や看病などのお世話の有無に限らず最期を見守ることを指して「看取り」と考えます。

近年では人々の、「残された時間を充実させる」「人間の尊厳を残して亡くなる」などの考えが重要視されるようになってきています。

・看取り介護とは

看取り介護とは、身近に迫った「死」を避けられない状態にある人に対しての介護のことです。肉体や精神の苦痛を緩和させつつ、人としての尊厳を残したままの生活支援を目的としています。

これまでは死の間際となった際、肉体に機器をつなぐ、栄養を直接胃に流し込むなどの治療で延命治療を行ってきました。しかし、これらの行為で人間の尊厳を保つことができるのかというと、疑問は拭いきれないでしょう。

看取り介護では、医師の指示に従って痛みを和らげる方法をとり、静かに自分らしい最期を迎えることを支援します。


・ターミナルケアとの違い

ターミナルケア(終末医療)との違いは、医療行為を行うかどうかという点です。ターミナルケアは終末医療と別名がついている通り、終末期における治療や看護を行います。一方で看取りの場合は、日常生活におけるケアが中心となります。

・緩和ケアとの違い

緩和ケアは、患者さんや家族の肉体や精神への苦痛を緩和させつつ、治療や支援を進めていくものです。緩和ケアは病気の治療をしながら生活をしていく人や延命治療を続けている方も受ける為、死の間際に行うとは限りません。

・在宅での看取り

「自宅で最期を迎えたい」と考えている人は多く、内閣府が行った調査「高齢者の健康に関する意識調査(平成19年)」においても、自宅で最期を迎えたいと答えた人は半数以上にのぼりました。

在宅で看取りを希望する人は多いものの、往診に訪れる医師がいない、家族に負担をかけたくないなどの事情により、在宅での看取りが叶わないケースもあります

■看取り介護の種類

看取り介護にはさまざまな種類があります。人生の最期を迎えるにあたり、本人やご家族だけでなく周りのサポートも必須です。

・身体的ストレスの緩和

怪我や病気による痛みなどがある場合、痛みを和らげる対処などが必要です。身体にかかる負担を減らし、身体的なストレスを緩和させるためのサポートを行います。

・精神的なケア

人生の終わりに直面し不安や恐怖を感じてしまう時に、メンタル面を支えていきます。話を聞いてあげる、ベッドの周りに思い出の品を置くなど、本人が喜ぶようなサポートがメインとなるでしょう。自分らしく最期を迎えられるような優しいサポートが大切です。

・家族へのサポート

終末期を迎えた本人と同様、家族も不安や苦痛を感じます。大切な人が近いうちに亡くなるとわかっている状態は、大きなストレスを抱え、寂しさを拭いきれない状態にあります。そのため、不安定な精神状態にある家族のサポートも看取り介護における大切な要素です。




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■看取りと延命治療・平穏死

延命治療と平穏死は対極の位置にあります。延命治療には、胃に直接栄養を与える「胃ろう」や点滴などで命を長らえさせる方法があります。しかし、その状態が「人間の尊厳」を保てているのか疑問を感じる人も多いのが実状です。

一方、平穏死はあるがままの状態を受け入れます。看取りは、平穏死を選択した人に対する行為です。食事が摂れない状態であっても胃ろうを造設せずに、肉体的・精神的サポートを行います。

■具体的な看取り介護の種類

介護保険サービスとして看取り介護を行う場合は、介護報酬の「看取り介護加算」に則している必要があります。看取り介護加算の算出基準は以下の5つです。

  1. 看護職員・医師・診療所指定訪問看護ステーションと24時間連絡をとれる体制である
  2. 施設入所の際の指針について、本人や家族に説明し同意を得る
  3. 医師・看護師・ケアマネージャー・介護職員が看取りに対し見直しをする
  4. 看取りに対して研修を行う
  5. 看取りの際は自宅や静養室などの環境を整え、他の入所者に配慮する

本項目では、上記のポイントを考慮しながら看取り介護の種類について、具体的に解説しています。

・24時間体制での介護

深夜や休日であっても常に連絡ができる状態でなければなりません。連絡相手は看護職員・医師・診療所・指定訪問看護ステーションです。

・本人や家族への説明と同意

看取り介護は本人や家族の同意が必須です。看取り介護とは何かを知ったうえで、了承がなければ介護行為は行えません。たとえば、胃ろうなどの処置は行わないなど、他の手段との違いについてじっくりと話し合う必要があります。

 

・看取り介護計画の見直し

看取り介護はご家族やご本人のみで行うものではありません。医師・看護師・ケアマネージャーなど、多くの人々が関わります。そのため、本人の状態などを加味したうえで話し合いをし、看取り介護計画を見直していきましょう。

■まとめ


看取りによって、本人や家族は人生の最期を穏やかに過ごすことができます。肉体や精神の苦痛を和らげる、家族へのサポートなどを通じ、本人が望む最期を遂げられるよう看取りをしていきましょう。




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