自走式立体駐車場の駐車以外の活用法

自走式立体駐車場の目的は“駐車”です。しかし近年は、駐車以外の役割を担うことが、自走式立体駐車場には求められています。避難場所やコミュニティスペースなど、自走式立体駐車場のさまざまな用途についてご紹介します。

自然災害の多い日本では避難場所の確保が重要

2011年3月11日の東日本大震災では、地震はもとより津波による大規模な災害が発生しました。
建物被害は全壊129,107戸、半壊254,139戸にものぼります。さらに、道路損壊や橋梁被害、堤防決壊なども生じました。これらの大部分は、津波による被害と考えられています。津波によって家屋が破壊され、電気やガス、水道といったインフラもストップ。避難者の数は約47万人(2011年3月14日時点)にもなりました。

※参考:平成23年 東日本大震災と警察 第1章 東日本大震災の被害状況

こうしたなか、一般社団法人日本自走式駐車場工業会は、震災後の自走式立体駐車場に対し現地調査を実施。結果としては、構造接続部分の変形や囲い、ALC板の破損・脱落などが確認されました。しかし、それ以外に構造上の致命的な被害は見られなかったようです。
国土交通大臣認定の自走式立体駐車場は、外壁を設けない構造が求められます。これは、火災発生時のフラッシュオーバー防止が元々の目的です。しかし、東日本大震災のような巨大津波が発生した場面では、この構造が津波の力を受け流す結果になりました。致命的な損傷もなく、広い敷地を有する自走式立体駐車場は、実際に東日本大震災で避難場所としても用いられていたようです。

津波避難ビルとしての自走式立体駐車場

2017年7月に公表された「津波避難ビル等に係る事例集」。このなかには、大臣認定自走式立体駐車場を津波避難ビルとして利用する例が紹介されています。
実は、平成17年6月に公表されていた「津波避難ビル等に係るガイドライン」では、大臣認定自走式立体駐車場を津波避難ビルに指定することはできませんでした。しかし、先ほどの事例集と同時に発表された「津波避難ビル等を活用した津波防災対策の推進について(平成29年7月5日)」(技術的助言)によって、津波避難ビルとしての自走式立体駐車場がようやく指定可能となったのです。

安全性のアピールにもつながる自走式立体駐車場

たとえば、海水浴場に隣接する都市公園を想定してみます。普段であれば、周辺のビルを避難場所とするだけで十分なキャパシティが確保できるでしょう。しかし、たくさんの人が訪れる夏季の繁忙期ではどうでしょうか? とくに土日祝といったタイミングでは、かなりの混雑が予想されます。そこに津波などの災害が発生したとすれば……。とてもではありませんが、周辺のビルだけですべての人を収容できるとは考えられません。
一方、自走式立体駐車場が建設されていれば、かなりの人数が利用できる避難場所としての機能が期待できるでしょう。たとえば、駐車場台数が200〜250台となる自走式立体駐車場の場合、700〜1,400人の避難人数が想定されます。

さらに安全な自走式立体駐車場のために

自走式立体駐車場はそれだけでも避難場所として非常に役立つ存在です。しかし、以下のような機能を付けることで、さらに安全性や避難場所としての有用性が高められます。

  • 誰もが安心・安全な避難空間:
    スロープが設置された自走式立体駐車場なら、車椅子やベビーカーの人でも安心・安全に利用可能。また、階段に比べて多くの人が同時に利用できるという点もメリット。
  • 備蓄品の供給で被災者を守る:
    水分・食料や毛布といった備蓄品のための備蓄コンテナを設置。
  • ソーラーパネルの設置:
    太陽光発電によって駐車場内の照明を確保しつつ、被災車に対して電源の供給が可能になる。

自走式立体駐車場の屋上を活用

自走式立体駐車場の魅力のひとつとして、屋上からの景色があります。たとえば、沿岸部に設置された自走式立体駐車場の屋上から見た海の眺めは、それだけでも地域の観光スポットになるでしょう。

さらに、屋上に庭木・紅葉樹、野菜やハーブを植えた庭園をつくれば、地域のコミュニティスペースとして活用可能。イベント開催などを企画すれば、さらなる活性化も期待できます。

省エネへの貢献

自走式立体駐車場が有する広大な敷地は、環境への貢献にもつながります。前述の屋上庭園も、緑化への取り組みに違いありません。そのほか、壁面緑化などに取り組むこともヒートアイランド現象の軽減等につながります。
加えて、太陽光パネルの設置なども非常におすすめです。駐車場で使用する電力の確保だけでなく、近接地にある店舗などに電力を提供すれば、送電のコストや損失も低減できます。

 

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