自走式立体駐車場には決まりが多い!知っておくべき設計の注意点

自走式立体駐車場には、建築基準法や駐車場法など、いくつかの法律が関わります。建築計画を立てる際には、これらに定められた制限などに注意しなくてはなりません。

用途地域により建設階層が決まる

地域にはそれぞれ都市計画制限と呼ばれるルールが設けられています。ここでは住居、商業、工業など12種類の用途が定められており、約5年間隔で見直しが行われています。なお、土地の利用目的を定めたものを「用途地域」と呼びます。
駐車場を建設する場合には、用途地域の確認が必要です。以下から、それぞれの用途地域における建設階層の制限について解説します。

 

第1種・第2種低層住居専用地域

低層住宅専用の用途地域です。小規模住宅のほか、学校、老人ホーム、診療所などが建てられます。なお、建設の際には高さ(地盤面より10〜12m程度)や建ぺい率(30〜60%)、容積率(50〜200%)、外壁後退などでさまざまな制限がかけられています。なお、第2種の場合には150㎡までの店舗が建設できます。
第1種・第2種低層住居専用地域では、独立駐車場の建設が一切認められません。また、付属駐車場の場合にも1階以上の建設は行えないので注意が必要です。

 

第1種・第2種中高層住居専用地域

中高層住居という名称からもわかるとおり、低層住居専用地域に比べると高さ制限がないのが特徴の用途地域です。容積率に応じた高さのマンション等が建設できます。また、コンビニや小規模なスーパーなども認められています。建ぺい率は低層住居専用地域と同様ですが、容積率が100〜300%まで広がります。一方、第2種は1500㎡までの店舗、事務所も認められます。
低層住宅専用地域と異なり、独立駐車場の建設が可能。付属駐車場も含め、2階以下のものまで認められています。

 

第1種・第2種住居地域

3000㎡までの店舗や事務所、宿泊施設が建てられるのが第1種住居地域の特徴です。また、50㎡以下の小規模な工場も可。なお、建ぺい率が60%、容積率が200〜400%になるので、第1種中高層住居よりも高く大きなマンションも建設できます。一方、第2種ではこれに加えてパチンコ店やカラオケ店などの建設も可能になります。
駐車場に関わる階数の制限は、第1種・第2種中高層住居専用地域と同様、2階以下のものまでの建設が認められています。

 

その他の用途地域

上記でご紹介した以外にも、用途地域には以下の種類があります。

  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業専用地域

これらの用途地域については、都市計画法にかかわる建築基準法の制限はありません。

 

駐車場建設の条件には車庫床面積も関係

駐車場建設における用途地域に関わる制限は階数だけではありません。それぞれ、車庫床面積に関する制限が定められています。

独立駐車場 付属駐車場
階数 床面積 階数 車庫床面積
第1種・第2種低層
住居専用地域
建築不可 1階以下 ・600㎡以内
・自動車車庫部分を除いた
建築物の延べ面積以内
第1種・第2種中高層
住居専用地域
2階以下 床面積300㎡以内 2階以下 ・3000㎡以内
・自動車車庫部分を除いた
建築物の延べ面積以内
第1種・第2種住居地域 2階以下 床面積300㎡以内 2階以下 自動車車庫部分を除いた建築物の
延べ面積以内
そのほか 制限なし

建築基準法や駐車場法にあった設計が必要

自走式立体駐車場を建設する際には、上記でご説明した都市計画制限に関わる建築基準法の条件を満たす必要があります。それに加え、駐車場法に定められた制限を受ける場合もあります。以下は、駐車場法による決まりの例です。

  • 出入り口の設置場所に関する制限
  • 出口の視認性確保についての制限
  • 車路の幅や高さに関する制限
  • 換気についての制限
  • 照明についての制限

そのほか、不特定多数の人が利用できて、駐車スペースが500㎡以上の有料駐車場は、特定路外駐車場とみなされます。この場合、バリアフリー新法に関する法律の遵守も必要です。 このように、自走式立体駐車場の建設にはさまざまな法律によって制限がかかります。専門的な分野の知識となるため、基本的には立体駐車場メーカーへの協力を仰ぎましょう。

国土交通省の大臣認定とは?

立体駐車場メーカーが提供する駐車場は、ほとんどが大臣認定を取得しています。防災・構造等の安全性に関する国土交通省の基準をクリアしたものが、認定駐車場となります。認定は大きく「一般認定駐車場」「個別認定駐車場」の2種類に分けられます。後者は複合施設などを駐車場内に設置する場合など特殊な場合の、建設地限定で大臣認定を取得した認定となります。

また、大臣認定を受けていないものは在来工法駐車場と呼ばれます。認定駐車場における各階の延べ面積床が最大4,000㎡に制限されるのに対し、従来工法駐車場の場合は制限がありません。しかし、耐火被覆や防火区画、固定式泡消火設備の設置などが必要となるほか、2階以上の延焼対策を5m以上取らなくてはならないなど制限も少なくありません。

大臣認定の場合は、こうした規制が不要・緩和されているため、大幅なコストダウンが見込めます。また、一般認定駐車場の場合は工期短縮にもつながるのがメリットです。

まとめ

自走式立体駐車場の計画時には、土地の用途地域を確認したうえで、どのような設計を行うのか決める必要があります。また、認定駐車場が適用できるかどうかで予算組みも大きく変わってくるでしょう。大和リースであれば、多種多様な自走式立体駐車場をご提供可能。お客様にニーズに合わせて最適なご提案を差し上げますので、ぜひご相談ください。




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